
結論:技術より先に“現場理解”が最重要です。
多くのエンジニアは「まず作業内容を教えてください」と言いがちですが、
実は現場に入った直後で最優先にやるべきことは 環境を把握することではなく“人とルール”を把握すること です。
この記事では、どんな現場でも通用する
SEが現場入りして最初の3日以内にやるべきこと を完全ガイドとしてまとめます。
■1. 関係者・役割・意思決定者の把握(最優先)
最初に必ずやるべきことは、誰が何を決めているのかを知ること。
▼押さえるべき人物
- プロジェクトマネージャー(PM)
- 技術リーダー(アーキテクト、PL)
- 現場の作業担当者
- 依頼元(業務側)
- 決裁者(承認者)※重要
ここを押さえると、
・相談相手
・最終判断者
・作業依頼の流れ
が理解でき、無駄な待ち時間が激減します。
■2. 現場のルール・禁止事項の確認
技術以前に「この現場では何がOKで何がNGか」を知る必要があります。
▼確認すべきルール
- 出社・退勤・休憩などの勤務ルール
- 変更管理ルール(申請、承認フロー)
- アカウント発行・権限申請手順
- 障害発生時の連絡ルート
- 個人PC・USBメモリなどの持ち込み禁止事項
- 情報持ち出しに関する制限
- 作業のログの取り扱い
これを知らないと、
「それ規則違反ですよ」
と言われてしまい、最初の印象が悪くなります。
■3. システム構成と環境情報を把握する
現場で戦力になるためには、環境の位置関係を理解することが不可欠。
▼確認ポイント
- システム構成図(最新か必ず確認)
- ネットワーク構成(どこまで見えるか)
- 使用ツール(Jira、Redmine、Teams など)
- サーバー一覧(用途・OS・バージョン)
- DB接続情報(閲覧権限の有無)
- GitやCI/CDの運用ルール
- ログの場所と収集方法
全体像を把握することで、作業の理解スピードが倍以上に向上します。
■4. 現場の“困りごと”をヒアリングする
現場が本当に求めていることは、技術ではなく 改善 です。
▼ヒアリング例
- よく起きる障害の傾向
- 手作業で時間がかかっている作業
- 自動化したいができていない部分
- ドキュメントが古くて困っているところ
- 過去に失敗した改善策
ここを聞き出せると、
「この人は頼れる」 と感じてもらえます。
■5. あなたに期待されている役割を明確化する
最初の段階で期待値を合わせないと、後でズレが生まれます。
▼確認すべき項目
- 最初の1週間でやるべきこと
- 最初の1ヶ月で求められる成果
- 任される作業範囲(広いか・狭いか)
- 成果物の形式(設計書、分析資料など)
- 評価基準(スピード重視?品質重視?)
■6. 過去資料・チケット・Wikiを高速で読み込む
現場の歴史は資料にすべて詰まっています。
▼優先順位の高い資料
- 障害記録(再発ポイントがわかる)
- 最新の設計資料(古い場合は差分を聞く)
- チケット管理システム(作業フローがわかる)
- 過去の議事録(意思決定の流れがわかる)
「読む力」が現場理解のスピードを決めます。
■7. 小さな成果を早く出して信頼を得る
大きい仕事よりも、小さな仕事を早くやる方が現場評価は高いです。
▼おすすめの小さな成果例
- 設計書の更新漏れを整理
- 手順書を読みやすく再編集
- 自動化スクリプトを1つ作る
- 作業の抜け漏れチェックリストの作成
「この人は動きが早い」と思われると、周りの接し方が変わります。
■8. 現場のコミュニケーションスタイルを理解する
空気を読むことも立派なスキルです。
▼理解すべき点
- 報告方法:チャット・口頭・メールのどれが好まれるか
- 話しやすい人・まとめ役の人
- 意見が通りやすい場面・通りにくい場面
- 忖度文化が強いか、オープン文化か
コミュニケーションの癖をつかむと、仕事が驚くほど進みます。
■まとめ:SEが現場でまずやるべきTOP3
最後に、実務でもっとも重要な3つをまとめると…
- 人(決裁者・担当者・相談相手)を把握する
- ルール・禁止事項を理解する
- 現場の困りごとを吸い上げる
この3つさえ最初に固めれば、
どんな現場でも必ず“即戦力”として評価されます。
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