
最近バズっていたショート動画でも、座る・立つ・前傾するといった椅子の動きに合わせて、モニタが一瞬ブラックアウトする事例が紹介されていました。海外でも同様の報告が多数あり、静電気(ESD)やガスリフト部の動作による電磁干渉(EMI)が原因として疑われています。具体的には、椅子の布/樹脂やガスシリンダーの動きで帯電→放電し、そのスパイクがHDMI/DisplayPortケーブルに乗って信号が一瞬途切れる、というメカニズムです。Hacker News+3Tom’s Hardware+3VICE+3
参考:IKEA「MARKUS」チェアが話題になった海外記事では、椅子のアース取りや帯電対策で改善したケースが紹介されています。Tom’s Hardware+1
実体験コラム:椅子を替えたら瞬断が消えた(筆者事例)
編集メモ(体験談)
イケア製ではないものの、筆者も椅子を交換したところモニタの瞬断がぴたりと止まりました。同じPC・同じケーブル・同じモニタ構成のまま、椅子だけ変更で再発ゼロ。やはり素材やガスリフトの構造差で帯電やEMIが変わる可能性は高そうです。
技術的に何が起きているのか?
- 静電気(ESD): 乾燥した環境や化繊の座面・服で帯電→立つ/座る瞬間に放電。放電スパイクが映像信号の同期を乱すと瞬断が起きる。Super User+1
- EMI(電磁干渉): ガスリフト椅子の動作でノイズが発生し、ケーブルやモニタにカップリングして一瞬のロスシンク(信号見失い)を招く。フェライトコア付きのケーブルで改善した報告も。Hacker News+1
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いますぐ試せるチェックリスト(優先順)
- 椅子を替えて再現性確認
― 椅子の素材・構造差で改善するケースあり(実体験でも有効)。Tom’s Hardware - ケーブルを“短く・太く・シールド強め”へ
― フェライトコア付きDisplayPort/HDMIや、別メーカーの高品質品に交換。aalonso.dev+1 - 椅子のアース(静電気逃し)
― 金属フレームやガスリフトにアース線を取り、本体やアース付き電源タップ経由で大地に逃がす。※安全に自信がなければ専門家推奨。Tom’s Hardware - 帯電対策:マット/湿度/衣服
― 帯電防止チェアマット、加湿(相対湿度40–60%目安)、綿素材の衣服を意識。VICE - 配線レイアウトの見直し
― 椅子や金属脚と映像ケーブルの物理距離を取る/他電源ケーブルと束ねない。 - 電源・接地の健全性
― アース極付きタップを使用、PC電源・モニタ電源を同一系統にまとめる(ループ/電位差を減らす)。Tom’s Hardware Forum - モニタ側の対策
― 別入力(HDMI⇄DP)で再現比較/別モニタでも発生するかを切り分け。 - ドライバ・FW更新
― GPUドライバやモニタFW更新は“最後の一押し”として実施。
よくある質問(FAQ)
Q. 静電気が原因なら、冬だけ起きる?
A. 乾燥期に起きやすいのは確かですが、椅子の素材・服・床材の組み合わせで通年発生することもあります。Super User
Q. フェライトコアは本当に効く?
A. ケーブルに重畳する高周波ノイズを減衰でき、改善事例が複数報告されています。複数個を端子近くに装着すると効果が出やすいケースも。aalonso.dev+1
Q. 椅子のアースって危なくない?
A. 正しく施工すれば有効ですが、配電や接地に不安があれば無理をしないでください。市販の帯電防止マットや椅子交換など、安全な代替策もあります。Tom’s Hardware
まとめ
- 椅子の動き×静電気/EMIが、映像ケーブルの同期を乱して瞬断を引き起こすことがある。Tom’s Hardware+1
- 椅子交換は有力な即効策。フェライトコア付きケーブル、帯電防止マット、湿度管理、正しい接地で再発を抑制。aalonso.dev+1
- 実体験でも**“椅子を替えて完治”**したケースあり(本記事コラム)。
参考リンク(記事内出典)
- Tom’s Hardware:IKEAの椅子とモニタ瞬断(アースで解決案)Tom’s Hardware
- VICE:IKEAチェアでモニタが消える現象とESD仮説VICE
- Mastodon(Felix Häcker):布/ガスリフト由来のESDで画面オフ報告Mastodon hosted on mastodon.social
- Hacker News(DisplayLink系の対策言及)Hacker News
- aalonso.dev:フェライトコアで改善した実践記録aalonso.dev
- Superuser:静電気・接地・ケーブル品質の指摘Super User
使っているチェアー & モニター
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